近畿・中国・四国
岡山県は全国でも棚田面積の多い県である。2005年農林業センサス実施時点で、9,572ha(全国3位)、4,809箇所(同2位)。その中でも、対象地区の棚田は良好な景観を維持している。美咲(みさき)町の大垪和42.2ha、久米南(くめなん)町の北庄88ha、上籾22ha。一方で、後継者不足など、その永続的な継承には課題が多い。農林水産省認定の「日本の棚田百選」にも選出されており、岡山はもちろん、日本を代表する「生業の景観」の典型事例として、高く評価される。 [地図]
地域:近畿・中国・四国
吹屋(ふきや)は、江戸初期から銅山の町として栄え、特に江戸後期からはベンガラ製造(1707~1974年)で栄えた地区。その繁栄を背景に、石州から宮大工を招き町並み形成がなされた(江戸後期~明治期)。赤銅色の石州瓦とベンガラ色の外観で統一された町並みが緑の山中に忽然と現れる。山間部における意匠に優れた町並み(赤)と周囲の山々(緑)が作る景観に希少価値がある。また、地域住民が中心となって町並み景観の再生・保全に取り組み続けており、地域社会との繋がりという点からも高く評価される。 [地図]
地域:近畿・中国・四国
岡山県北部、鳥取県との境に位置する高原地帯。上蒜山(1,202m)、中蒜山(1,122m)、下蒜山(1,100m)および鳥取県の独立峰大山(1,729m)を望むことができる。ジャージー牛の放牧風景が特徴的で、避暑地として人気が高い。標高1000m超の山々と放牧地等で構成される雄大かつ牧歌的な景観は、岡山県でも傑出しており、多くの人々を誘引している。(ひるぜんこうげん) [地図]
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倉敷南部の下津井(しもつい)地区の東部にある海抜133mの鷲羽山(わしゅうざん)山頂からは大小50余りの多島美と雄大な瀬戸大橋(1988年供用開始)の姿を眼下に見渡すことができる。先端技術による建造物(瀬戸大橋)が、自然景観の価値(瀬戸内海の多島美)を損なうことなく、両者のコントラストによって、新しい景観美が構成される先駆的事例である。 [地図]
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毛無山(けなしやま・けなしがせん)の296haの森林。樹齢100年前後の天然のブナ林が中心である。日本海側と太平洋側のブナ林の両方の特徴を持つ。たたら製鉄用樹木の伐採により、二次林が見られる。中国地方におけるまとまったブナ林として生態学的に希少である。 [地図]
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