モエレ沼公園(札幌市東区)

モエレ沼公園モエレ沼公園は、札幌市の市街地を公園緑地の帯で包み込もうという「環状グリーンベルト構想」の一環として計画された総合公園(面積188.8ha)である。1982(昭和57)年に着工、2005(平成17)年に全面開園した。公園のマスタープランを手がけたのは、世界的な彫刻家イサム・ノグチ氏である。同氏は、従来の彫刻の域をはるかに広げた、大地の彫刻ともいえるランドスケープ・デザインを次々と発表するなど、その豊かな芸術性と表現力によって、20世紀を代表する彫刻家の一人として知られ、「全体をひとつの彫刻作品とする」というコンセプトのもとに造成が進められた。ゴミ処理場の跡地を公園化したことや、屋内施設であるガラスのピラミッドに地域固有の自然エネルギーである雪を活用した冷房システムを導入するなど、環境保全の観点からも評価される都市公園である。