近畿・中国・四国
土佐藩家老であった野中兼山が農業用水路として整備した水路と、その周辺に植えられたアジサイ、付近の水田地帯から構成される春野(はるの)地区の街道景観。昭和50年頃、住民有志が10数本のアジサイを植えたことが契機となり、次第にその本数が増え「あじさい街道」と称されるようになった。四国八十八箇所三十四番札所種間寺を訪れるお遍路さんへのもてなしと、水路を整備した野中兼山に対する感謝の念から、地域住民が主体となり創出してきた景観であり、その社会性が高く評価される。 [地図]
地域:近畿・中国・四国
浦戸湾にそそぐ国分川(こくぶがわ)の河口に形成された干潟。オサガニ類やシギ・チドリ類、サギ類などの動物の重要な生息地となっている。高度成長期までは浦戸湾には広大は干潟が各地に存在したが、現在は、護岸整備や埋立によりほとんど残っていない。そのなかで、本干潟は浦戸湾に残存する数少ない場所であり、かつ干出する面積も比較的大きく、希少性が高く評価される。 [地図]
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三又は、江戸初期に土佐藩家老であった野中兼山(のなかけんざん)が農業用に整備した用水路である。このおかげで、当地は豊かな穀倉地帯として発展した。3つに分岐することから、三又(みつまた)と称されている。昔そのままの石積みが残り、現在でも農業用水として使用されている。建設当時としても高い技術によって造られている水路の周りには、これによって開発された水田が残る。水路(三又)と水田、さらに周囲を取りまく林が一体となり、この地域を代表する「生業の景観」を構成している。 [地図]
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横浪(よこなみ)半島は土佐湾中央部にある、東側へ突き出た半島である。高知有数の海岸景勝地の代表事例であり、一帯は県立の自然公園となっている。古より人々の信仰を集めた場所でもあり、四国八十八箇所三十六番札所の青龍寺や「土佐の宮島」と称される国指定重要文化財の鳴無神社が位置している。その参道は海に向かって延び、鎮座地から内湾を望むことができる。 [続き・地図]
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延長約500mの海岸クロマツ林と砂浜、クロマツ林内の墓地からなる。一帯は、古来よりクロマツ林の景勝地として有名で、県立自然公園・種崎千松(たねざきせんしょう)公園になっている。現在、砂浜は海水浴場として、クロマツ林はキャンプ場として、多くの人々に利用されている。高知県における海岸景勝地の代表事例。クロマツ林は塩害や飛砂などの災害防止のほか、燃料の供給、ショウロ採り、墓地、憩いの場として、地域住民の生活・生業のなかで利用されてきた文化的価値も有する。 [続き・地図]
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