北海道大学中央ローン・農学部前緑地・エルムの森(札幌市北区)

北大中央ローン中央ローンは、再生された旧サクシュコトニ川の流路を挟み、なだらかに傾斜するローン(芝生)の散開林であり、農学部前緑地及びエルムの森は、これに連続したハルニレ(エルム)の散開・疎生林である。この地形の変化は、かつての札幌扇状地の末端部の特徴を残しており、樹林は既存木を保護し補植されてきたものである。ローンと樹林は、休養・レクリエーションの場として、古くから学生・教職員のみならず、市民・観光客にも広く利用されている。また、この一帯はハルニレの多さに加え、農学部前緑地が後期札幌農学校校舎配置の跡をとどめ、保存建築物やクラーク博士像などと相まって歴史的景観を呈し、“エルムの学園”のシンボル的地区として親しまれている。