陽殖園(滝上町)

陽殖園この庭園は、園主である高橋武市氏が、1955(昭和30)年の中学生の時から全く独力で造り始めたものである。この時、生涯をかけて造る庭を「太陽が育て殖やしてくれる庭」という意味を込めて『陽殖(ようしょく)園』と命名した。以来60年の歳月を積み重ねながら、いまだに完成には至らず、日々こつこつと造り続けている。何かを参考にするとか、誰かに教えを受けるということもなく、氏の感性と豊富な植物に関する知識、そして自然環境を見抜く力によって造成が進められてきた。その意味から、まさに看板通りの花園であるといえよう。厳しい気象条件の中で、これほど豊かな植物景観を作り上げてきた技術の素晴らしさに加え、氏の人柄に惹かれる道外のツアー客が来訪者のメインとなっていることからも、この庭園の存在が、地域の魅力づくりに大きく貢献している。