石割桜

ID:02TH-0001
名称:石割桜
よみ:いしわりざくら
大分類:D.生態学的特性など自然科学的な学術上の価値に特徴のある景観
所在地:〒020-8520 岩手県盛岡市内丸9−1
概要:岩手県盛岡市の盛岡地方裁判所の前にある石割桜は、樹齢約400年とされるエドヒガンザクラの巨木であり、国の天然記念物に指定されている。
面積等諸元:樹齢約400年,直径約1.35m
所有者等:盛岡地方裁判所
管理者等:盛岡地方裁判所(有限会社豊薫園に管理業務を委託)
成立年等:寛永年間(1624-1644)~現在
履歴:北氏の邸宅(江戸時代),県庁の敷地(明治時代),盛岡地方裁判所(大正時代以降)
固有価値:この桜の最大の特徴は、巨大な花崗岩の裂け目から成長している点にある。樹木が長い年月をかけて岩を割りながら成長した姿は、自然の力強さと生命力の象徴として人々を魅了し続けている。ランドスケープ遺産としての価値は、まず自然と文化の融合にある。石割桜は単なる桜の名木ではなく、地形・地質との調和の中で独自の景観を生み出しており、都市景観の中においても際立った存在感を放つ。また、江戸時代から盛岡藩の城下町として栄えたこの地に根付き、人々に親しまれてきた歴史的背景を持つ。また当時の武士や学者たちにも愛され、藩士たちの精神性にも影響を与えたと考えられる。石割桜は環境適応力と自然の造形美を示す貴重な事例でもある。植物が厳しい条件下でも成長し、岩を割るほどの生命力を持つことを示しており、これは生態学的・地質学的にも重要な事例である。これは単なる観光名所にとどまらず、歴史と自然が織りなす貴重なランドスケープ遺産として後世に伝えるべき文化資産といえる。
既指定:国指定天然記念物(1923~)
保全管理主体:盛岡地方裁判所 (有限会社豊薫園による管理)
将来性:2:当面は存続が予想される
提出日:2025/3/14
変更履歴:2025/3/14
地図:
地域:東北