光前寺庭園(長野県駒ヶ根市)

光前寺庭園光前寺(こうぜんじ)は長野県駒ヶ根市の中央アルプスの山裾に立地した寺である。860(貞観2)年に本聖上人(ほんじょうしょうにん)により開基されたといわれている。仁王門から入る参道の奥に本堂があり、その前に庭園がある。池には中島があり、十王堂と弁天堂が左右に置かれ、池のそばには経堂と三重塔が置かれている。弁天堂は室町時代の様式を持っている。池の南西にある大きな石を組み合わせた龍門瀑から水が流れ落ちている。また、山の斜面を利用した本坊客殿の西庭や南庭は幾つもの巨石が据えられた庭園である。国の名勝に指定されており、作庭年代は不明だが、古い時代からある庭園という歴史性があり、池ばかりではなく、石を中心とし、多くの巨石が用いられていることが希少である。