(財)北方文化博物館(伊藤氏庭園)(新潟市江南区)
伊藤家は江戸中期より250年以上続く旧家で、当主は代々、文吉を名乗り、現在は八代目である。明治期には1,400町歩を超える新潟を代表する豪農となった。現在の邸宅は1882(明治15)年から築造されたもので、庭園はその後、七代目文吉の時代、1956(昭和31)年より田中泰阿弥によって築造された。軒の深い縁側など、雪国独特の建築と庭園の関係もみられ、良く保存された豪農の館として貴重な存在である。庭園は伝統的形式に沿った京都風の池泉回遊式庭園であり、各種灯籠の名品や五つの茶室・小亭がある。昭和期に作庭された新潟を代表する名園といえよう。
地域:中部