法華口駅舎と周辺の景観(兵庫県加西市)
北条鉄道法華口(ほっけぐち)駅の駅舎は、1915年に建てられた木造建築で、当時の大正初期の建築を残す貴重なものである。駅舎の周囲には田園が広がり、古い駅舎と農空間の構成が独特の趣のある景観を形作っている。当駅は北条鉄道の中間駅でもあり、一乗寺の参拝入口としての機能をもっていることから、地域住民だけではなく周辺域の参拝者からも親しまれている。駅舎の貴重性と、周辺の田園景観の普遍性、さらにそれを成立させてきた住民による維持管理の積層が生み出す、貴重なランドスケープ遺産である。
地域:近畿・中国・四国