石の宝殿ならびに採石空間の景観(兵庫県高砂市)
石の宝殿は奈良時代初期編纂の「播磨国風土記」やシーボルトの「日本」(1852年)にも記載されており、その周辺は「竜山石」の採石場として生活・生業が営まれている。古代から現代まで継続して採石が続けられてきた地域であり、固有の風土と信仰、生活・生業文化が創り出してきた空間である。兵庫県内でもこれだけの規模の採石場は無く、非常にダイナミックな景観を呈している。石の宝殿は神聖な存在として祀られており、特異な形状をしている。古来より生活・生業との繋がりのもと、現在も変化し続けている生きた景観であり、この地域ならではの「変化しつづける空間」として貴重である。
地域:近畿・中国・四国