タウシュベツアーチ橋(上士幌町)

タウシュベツアーチ橋音更川の支流であるタウシュベツ川に架けられたタウシュベツアーチ橋は糠平湖の水かさが増える6月頃から湖面に沈み始め、8月頃には湖底に沈み、水かさが減る1月頃から凍結した湖面に再び姿を現すため、「幻の橋」とも言われている。旧国鉄士幌線(1987年(昭和62年)廃線)が1939年(昭和14年)に十勝三股駅まで開通した際に架けられた橋で、1955年(昭和30年)に糠平ダムが建設され、橋梁は湖の中に残されることとなり、 [続き・地図]

アポイ岳(様似町)

アポイ岳アポイ岳は、日高山脈支稜線西南端に位置する標高810.5mの山である。低標高にもかかわらず約80種の高山植物が生育し、亜種・変種・品種を含む固有種は20種近くに及ぶなど、世界的に見ても極めて希なほど固有種が集中する地域である。「花の百名山」にも数えられている。日高山脈襟裳国定公園に指定されているほか、国の特別天然記念物の指定、日本の地質百選にも選定されている。2015年(平成27年)には「世界ジオパーク」に認定され、地域団体による保全活動や登山道・山小屋の整備、教育活動などの取り組みのほか、行政や研究者とともに高山植物の再生実験なども行われている。 [地図]

釧路八重(釧路市等)

釧路八重釧路地方は冬の寒さが厳しく、春の到来も遅いため、桜前線の到達が一番遅い地域の一つである。生育できる樹種もほとんど自生種で、花見の桜もエゾヤマザクラに限られていた。戦前から釧路で造園業を営んでいた稲澤六郎氏は、エゾヤマザクラのあとに咲く八重の桜ができないかと、色の濃い桜を見つけてはタネを取って播いていたところ、1967年(昭和42年)に咲いた株の中から、濃いピンクで八重咲の株が見つけ、接ぎ木による増殖を成功させた。普及に目途が立って間もなく稲澤氏は亡くなったが、 [続き・地図]

ウトナイ緑地(苫小牧市)

ウトナイ緑地ウトナイ緑地は、ウトナイ湖を含む都市緑地である。ウトナイ湖には、タヌキモやヒシなどの水生植物群落が見られ、周辺にはマコモやヨシの群落、ハンノキ林が広がる。マガンやハクチョウなどの渡り鳥の中継地ともなっており、250種以上の鳥類が確認されている。1981年(昭和56年)に日本野鳥の会によって日本初のバードサンクチュアリに指定され、1982年(昭和57年)には国指定鳥獣保護区(集団渡来地)に、1991年(平成3年)には [続き・地図]

釧路湿原国立公園(釧路市、標茶町、鶴居村、釧路町)

釧路湿原国立公園釧路湿原国立公園は、釧路川とその支流を抱く日本最大の釧路湿原及び湿原を取り囲む丘陵地からなり、国の特別天然記念物のタンチョウをはじめ多くの動植物の貴重な生育地、生息地となっている。1980年(昭和55年)に、湿原の価値が国際的に認められ、日本初のラムサール条約登録湿地となり、1987年(昭和62年)には湿原を主な保護対象とする初の国立公園に指定された。湿原を中心とする国立公園の誕生は、かつて「不毛の大地」 [続き・地図]