あがたの森公園とヒマラヤスギ並木(長野県松本市)

あがたの森公園とヒマラヤスギ並木あがたの森公園は旧制松本高校の跡地に造られた公園である。戦前、松本高等学校は自由闊達な気風で知られ、当時珍しかったヒマラヤスギの並木はキャンパスプランのもとに、1919(大正8)年に二代校長であった植物学者の大渡忠太郎が、学校敷地の中心軸となる園路に植樹したものを中心としている。この並木は約150mにわたり、両側に25本程の大木からなる。ヒマラヤスギの並木と旧制松本高校の校舎はあがたの森公園のシンボルであり、信濃教育としての歴史文化の香り高い風致を保存する公園である。復元教室や展示施設、図書館から構成される旧制松本高校の校舎は「あがたの森文化会館」として市民に親しまれている。並木道の中心軸とその両側に並ぶ校舎の配置は、大正時代に設立された旧制高校のキャンパスプランを伝えていることが重要である。ヒマラヤスギの並木はTVドラマ「白線流し」の通学路としても有名で、遠方から訪れる人も多い。