濤沸湖と小清水原生花園(網走市、小清水町)

濤沸湖と小清水原生花園濤沸(とうふつ)湖は、オホーツク海からの海水と淡水が交わる汽水湖であり、藻場や低層湿原などが多様な生物の生育生息環境を形成する、我が国を代表する湿地である。また、ガンカモ類の最大渡来数が約6万7000羽、定期的に2万羽以上の水鳥を支えていることなどが評価され、2005年(平成17年)ラムサール条約登録湿地となった。濤沸湖とオホーツク海にはさまれる小清水(こしみず)原生花園では、エゾスカシユリやエゾキスゲ、ハマナスなどの花が咲き、美しい景観がみられる。濤沸湖では、環境保全とワイズユース(賢明な利用)の取り組みが行われている。小清水原生花園ではナガハグサなど外来植物が目立ち始めたため、1982年(昭和57年)より再生のための取り組みとして、草原の維持のための人工的に火入れなどが行われている。