鈴蘭公園(音更町)

鈴蘭公園鈴蘭(すずらん)公園は、農業の好況で帯広市街が発展するなか、十勝川のほとり音更高台に1926(大正15)年に開設された。音更村に位置していたことから、帯広町と音更村が組合を作って共同で開園するという珍しい経緯であった。その後、道庁村上技師により本格的な設計が行われたが、児童遊戯場、整形花壇などの施設がどこまで実現したのかは不明である。戦時中に荒廃したが、昭和30年代に帯広市の公園として復興整備が行われている。周辺の市街地化が進むなか、1989(平成元)年に音更町に移管され、町の総合公園として現在に至っている。十勝で最初の公園であり、現在では周囲を市街地に囲まれた中に残るカシワ・ミズナラ林の自然的価値は高い。十勝の原風景を伝える場として、かつて一面に咲いていたスズランを復活させる取り組みがつづけられていることも評価できる。