城山公園(長野県松本市)

城山公園城山(じょうやま)公園は松本市街地の西方の丘の上にある公園で、鎌倉時代に造られた犬飼城という城塞だったといわれている。現在でも郭や空堀が残されている。眺めが良く、東には松本城を中心とする市街地、西には安曇野の農村地帯や北アルプスを一望することができる。江戸時代には藩の管理下にあったが、1843(天保14)年に藩主・戸田光庸により遊観所として桜や楓を植栽するなどの整備がなされ、庶民の遊楽の地として開放された。1850(嘉永3)年に遊観所開設を絶賛する石碑が建てられ、老若男女の人々が一日楽しめる場所となったと記されている。1872(明治5)年、筑摩県布達153号により公園となり、1892(明治25)年に松本町の管理となった。現在では、散策の場所として、また花見の場所として松本市民に利用されている。遊観所以来、庶民に親しまれている公園である。