温州ミカンの栽培地(和歌山県有田市)

温州ミカンの栽培地和歌山県は温州みかんの栽培では近世以来の歴史をもち、紀伊国屋文左衛門の逸話でも知られる。現在でも柑橘類の栽培面積・出荷量とも日本一。中でも紀中地方の有田川沿い南岸ではその栽培が盛んで、晩秋から初冬にかけて、傾斜地、平地を問わずみかんが鈴生りになる。水はけのよい土地、温暖な気候などみかん栽培に適した自然条件のもと、この栽培において全国に先駆ける歴史を持つ。地域の風土や歴史と密接に関わる農業景観として、和歌山県を代表する「生業の景観」である。