京都御苑(京都市上京区)

京都御苑京都市街地のほぼ中心部、御所を取り巻く約65haの広大な緑地。御所をとりまく公家町が、明治に入り皇室苑地として整備され、第2次世界大戦後、東京の皇居外苑、新宿御苑と共に厚生省所管の国民公園となった。現在は環境省所管。約5万本の樹木を擁する豊かな植生のなか、公家町時代の遺構や「御苑」時代の広大な苑路など各時代の要素が重層的に見られ、独特の景観を醸し出している。また、皇室苑地時代から、程度の差はあれ一貫して市民に開放されており、京都のまちの歩みを象徴する、地域性の濃いランドスケープ遺産といえる。