瓦祠と路地空間(愛媛県松山市)

瓦祠二神島などの瀬戸内海の離島に築かれた集落内の辻々には瓦質焼成祠があり、丁寧に松が供えられている。瓦祠(かわらほこら)は土着の民俗信仰の現れとしてそれ自体が高い文化的価値をもつが、生活空間である路地との相乗効果により、この地ならではの独特の趣を呈している。日本全国に瓦質焼成祠は見られるが、二神島のそれは、路地空間と一体化した風景として希少であり、地域性の高さが評価できる。 [地図]

二神島の港と漁村景観(愛媛県松山市)

二神島二神島(ふたがみじま)の集落の中には村上水軍ゆかりの建築が残り、港には古くからの石積の波止が2線残っている。港に向かって道路が通り、そのわきに建築がある。島であることから後背部が山岳になり、その段々部には石が積まれ、石垣の上に建築を作っている。港を囲むように集落が存在し、建築と石垣が美しい空間を保っている。瀬戸内海の島ならではの風土に根ざした漁村の形態を残す景観である。 [地図]

伊根の舟屋と港の景観(京都府伊根町)

伊根の舟屋と港丹後半島の東端近い伊根(いね)湾に沿って、約230軒ほどの舟屋が海面に直に接して立ち並んだ生活・生業景観。建築物の1階部分は、船揚場,作業場など生業の空間、2階部分に生活空間があり、独特の舟屋の建築を構成している。現在でも舟屋を活用しての生活空間が町並みを構成しており、固有価値が高い。 [地図]

南芦屋浜公営住宅の段々畑(兵庫県芦屋市)

南芦屋浜段々畑阪神・淡路大震災後の震災復興公営住宅におけるコミュニティデザインの好事例。入居前から団地への親しみや入居者の交流を育むべく、アートと緑化活動を融合しだんだん畑を団地内に創出した。震災復興期のコミュニティ形成がデザインとしてカタチに表れており、みどりやアートがコミュニティをつなぐツールとして有効に機能することを示した点において評価できる。 [地図]

みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園)(神戸市中央区)

みなとのもり公園震災の経験と教訓を後世の人々に継承するため、神戸のまちが復興から発展へと前進する姿を木々の生長とともに見つめていく公園を基本理念に、復興の記念事業および防災公園として整備された。震災から15年目の2010(平成22)年1月17日に開園。阪神・淡路大震災の復興記念公園として特徴があること、また多くの市民が自宅で育てたドングリの苗木を持ち寄って植樹しするといったような「つくり続ける」ことをコンセプトに据えていることが評価できる。 [地図]