鳴門海峡(兵庫県南あわじ市、徳島県鳴門市)

鳴門海峡淡路島と四国の境にある海峡。最狭部が約1.4kmという狭まった地形や播磨灘と紀伊水道との潮位差により、世界最大規模のうず潮が発生することで知られる。昭和60年(1985)に本州と四国を結ぶ大鳴門橋が架橋された。海峡を挟んで南北に大きな水位差が発生することにより、海峡部の潮流の流速が速く、大きなうず潮が発生するという類まれな自然科学的価値を有する。また、鳴門海峡は古事記や日本書紀などに記載がみられるほか、うず潮の雄大さや海峡・島嶼の風光明媚な景観は、近世絵図や文学等に数多く取り上げられるなど、古くから日本の文化・芸術に与えた影響が大きい点において評価できる。