香雪園(函館市)

香春園香雪園(こうせつえん)は、函館市の都市公園である見晴公園の一角を指し、明治の豪商岩船峯次郎が巨費を投じて作り上げた、道内には珍しい本格的日本庭園である。明治末期に建てられたと考えられる煉瓦造の温室や本格的な茶室のある園亭も残されており、近年緑の相談所も併設されて、多くの市民に親しまれている。京の庭師の手による造作や、本州から運ばせた大量の樹木は現在も当時のまま維持されているが、13haという広大さや、当初から運動場や園遊会などに利用されていた公開された空間であり、庭園とも公園とも違う不思議な雰囲気を持っているといえよう。