十禅律院庭園(和歌山県紀の川市)

十禅院庭園院は粉河寺の北東に隣接する地にあり、紀州藩の援助を受けて創建された。天保年間建立の庫裏は大型で、格式高い書院を備えている。庭園はこの書院の前に広がり、「洗心庭」とも呼ばれる。和泉山脈の高峰成高山を借景として取り入れた枯山水庭園で、庭自体大規模ではないが、借景により雄大な景観を生み出しているのが特徴である。借景式庭園として、和歌山県内では希少価値を有する。(じゅうぜんりついんていえん)